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2023.09.17 ITニュース 中小企業のIT化推進に最適なローコード業務アプリ開発プラットフォーム

かつては中小・零細企業にとっては縁遠いものだった社内の業務管理等のIT化・システム化ですが、近年では人材不足や生産性向上といった喫緊の課題解決という観点から、これまでの非効率な手作業による事務処理や業務プロセス管理を改め、ITの導入により課題解決を図っていこうという動きが加速しています。

しかし、これまで多くの中小企業のIT導入をお手伝いしてきた経験から、ITの導入を考える企業が往々にして直面する課題があります。本記事では、中小企業のIT導入における3つの主要な課題と、その解決策となり得る「ローコード型の業務アプリケーション・データベース開発プラットフォーム」がその解決にどのように寄与するかを解説します。

中小企業がIT導入において直面する3つの課題

中小企業がいざ「自社にITを導入しよう」と考えた際に挙がることの多い3つの課題を挙げてみます。

1.投資コストが重い
中小企業にとって、いきなり大規模なIT導入プロジェクトを立ち上げ、多額の初期投資を行うことは、予算の制約から、また成功するかどうかもわからないプロジェクトに投資するリスクを勘案しても難しいケースが大半です。

2.専門知識の不足
IT導入プロジェクトを成功させるには、専門的な知識を持つ人材が必要ですが、地方にはIT導入コンサルティングを行う会社も少なく、専門家を探すのが難しい場合が多いです。また、社内にITに詳しい人材がいるケースも少ないことから、ベンダーと導入の相談・交渉をするにも、提案内容の分析や良否の判断ができず、結果として自社に合わないシステムやサービスを導入してしまうケースも少なくありません。

3.柔軟性とスケーラビリティの問題
昨今の劇的な社会情勢の変化にも象徴されるように、中小企業のビジネスニーズは絶えず変動します。したがって、固定されたシステムではなく、変化するニーズに対応できるような、柔軟なITシステムが求められます。パッケージ型のシステム・ツールだとシステムに会社が合わせることを強いられますが、実際に導入してみると、使える機能がなくお蔵入りしてしまうケースを多く目にしています。

ローコード業務アプリ開発プラットフォームの役割

ローコード型の業務アプリ開発プラットフォームは、従来のデータベースやアプリケーション開発ツールとは異なり、少ないコーディングでアプリケーションを構築・変更できる新しいアプローチを提供します。基本的にはクラウド上で動作するものが多く、従来のシステムのような自社にサーバを置き、ベンダーが開発したシステムを運用する、いわゆる「オンプレミス」とは真逆のアプローチということになります。

それでは、上記の3つの課題が、ローコード業務アプリ開発プラットフォームの導入によってどのように解決されるのかを見てみましょう。

1.初期投資の低減
ローコード業務アプリ開発プラットフォームを使用すると、従来のシステム開発と比較して大幅に開発時間が短縮されます。これにより、初期投資のコストを削減できるだけでなく、ビジネス価値の実現を迅速に行うことができます。また、運用にかかるコストも比較的低廉なものが多いため、導入期のコストを大幅に削減することが可能です。ただし、クラウド型のツールについてまわるデメリットとして、ユーザ毎に課金される形態となることから、大人数で利用する場合は逆に運用コストが逆に高くなることも考えられます。利用形態をよく検討する必要があるでしょう。

2.専門知識が不要
ローコード業務アプリ開発プラットフォームは、従来の開発よりも直感的なインターフェースを持っており、専門的な技術知識を持たないユーザーでもアプリケーションの構築や変更が可能です。これにより、中小企業でもITの専門家を雇用することなく、自社のビジネスニーズに合わせたアプリケーションを自社で開発することができます。

3.柔軟性とスケーラビリティ
ローコード業務アプリ開発プラットフォームは、ビジネスニーズの変化に迅速に対応することができる柔軟性を持っています。また、システムが成長するにつれて必要なリソースを追加することで、スケーラビリティも確保されています。クラウド型であるメリットとして、多くのツールがAPIと呼ばれる他サービスとの連携の接点を持っているため、システム間のデータのやり取りを自動化し、複数のシステムを束ねてあたかも大きな一つのシステムのように扱うことも可能となります。

代表的なローコード業務アプリ開発プラットフォーム

中小企業でも活用可能なローコード業務アプリ開発プラットフォームとして注目されている製品を以下に5つ挙げます。無料試用が可能なツールもありますので、自社のニーズに合うかどうかをチェックしながら導入していくことをお勧めします。

1.kintone
 サイボウズが提供するクラウドベースの業務アプリケーションプラットフォーム。ドラッグ&ドロップ操作で簡単にアプリケーションをカスタマイズすることが可能。中小企業から大手企業まで、多くの企業で利用されています。

2.Microsoft Power Apps
MicrosoftのPower Platformの一部として提供されるアプリケーション開発プラットフォーム。ドラッグ&ドロップインターフェースで、ノーコード・ローコードでのアプリ作成が可能。Office 365との連携が強力であるため、近年増えているMicrosoft365導入企業には適したツールです。

3.Pleasanter
クラウドベースのアプリケーション開発プラットフォームで、コードを書くことなく業務アプリケーションの開発が可能。国産のツールであるため、利用に関するハードルも低く、小規模な利用であれば利用料金も低廉なのが魅力のツールです。

4.Zoho Creator
Zohoの提供するローコード開発プラットフォーム。ドラッグ&ドロップ操作で簡単にアプリケーションを作成でき、Zohoの他のサービスとの連携も強力であることから、CRMはZohoを使い、そのデータを活用しながら業務アプリを開発するといった用途では非常に有用なツールです。

5.Claris Filemaker
データベースソフトの草分けとも言えるのがFilemakerです。基本的にはオンプレ運用となりますが、ローコード開発から本格的な業務アプリケーション開発まで幅広いニーズに対応できるのが強みです。開発元がAppleの子会社であることから、iPadやiPhoneで作成したアプリを動作させることもスムーズです。

 

 

まとめ

中小企業がITを導入する際の課題は決して小さくありませんが、ローコード業務アプリ開発プラットフォームを採用することで、多くの課題が軽減されることが期待されます。初期投資の低減、専門知識の不要、柔軟性とスケーラビリティの確保は、中小企業がITを効果的に活用するための重要な要素です。ローコード業務アプリ開発プラットフォームの導入は、中小企業の競争力を高めるための鍵となるでしょう。

弊社 株式会社サクシードでは、これからIT導入を行おうとお考えの企業様のIT導入支援を多数行っております。「どう進めたらいいかわからない」「自社に合ったツールがわからない」「社内にできるスタッフがいない」等のお悩みを、ITコーディネータ資格を持つIT導入コンサルタントが伴走型の支援を行います。お困りの企業様はぜひご相談ください。

    

【ご参考】

・Kintone https://kintone.cybozu.co.jp/

・Microsoft Power Apps https://powerapps.microsoft.com/ja-jp/

・Pleasanter https://pleasanter.net/

・Zoho Creator https://www.zoho.com/jp/creator/

・Claris Filemaker https://www.claris.com/ja/filemaker/

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《執筆担当》

取締役DX推進責任者 新井祐介